ここがヘンだよ、クラインさん

http://www2.diary.ne.jp/user/119209/
在日外国人の参政権反対の運動に賛同してらっしゃる、ドイツ在住のクライン孝子さん。最近は「チャンネル桜」の番組にも出演していて、保守系の人にとっては実に頼もしいおばあちゃん。しかも「西村慎吾」(原文ママ)に好意を持って頂けているようで嫌いじゃないんすけど。でも小泉首相への評価となると、途端に疑問符が付く発言が多い。元・信州大学の長(ちょう)(たかし)教授も同様の指摘を自身のサイトでされています。(http://www.avis.ne.jp/~cho/klta.html

貴女様は小泉流策士的外交の大きなこととして、“経済制裁に関し、「日朝平壌宣言を順守する限り発動しない」とただし書きをつけていること。これだと「北朝鮮平壌宣言を順守していると言いきれない」理由で今後北を揺さぶる経済制裁発動のカードになる。”とされています が、事実認識に間違いがあります。「朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を遵守する」という日朝宣言は、 直後に破られているではありませんか。日朝宣言が守られていないのに、 どうして“今後北を揺さぶる経済制裁発動のカードになる”と言えましょうか。舐められるばかりであります。

“小泉さんは…世論・国民を馬鹿にしているんじゃないでしょうか?”と、的確に批判している人を、小泉さんを手放しで評価している、クライン孝子さんが、“皆で応援しましょう!増元さんをぜひとも国会に送るために!”とされる矛盾と、増元さんの真意を理解していない失礼に気付かないとは!理解せずに応援だけはするというのは、家族会関係者は応援しているというポーズが取りたいだけが動機の、正に偽善行為である。

この、クラインさんの小泉傾倒っぷりがどういう信念に基づくものなのか、イマイチ理解しにくいんだよな。昨日紹介した自称保守系ブログと同じ「日朝平壌宣言を順守する限り発動しない」という文言に捕われてばかりで、家族会(蓮池透さんは腰が引け気味?)や救う会があれほど小泉の交渉のやり方に怒りを表明している状況で「あのような結果ならば家族が怒るのは当然」→「でも小泉さんは苦しい状況で頑張った」→「彼を攻撃すると世論が分裂しちゃうよ。忘れちゃいけない敵は北朝鮮なんだから、日本は小泉支持でまとまろう!」という奇妙な三段論法を展開する。?何だかおかしいぞ??
 
また、クラインさんは自身のサイトでよく読者からのメールを転載して紹介している。今日の日記などは、前述の自称保守系ブログと西尾幹二との揉め事に関して“某学者のようにちょっと気に入らないことがあったら、すぐ、だだっ子のような態度をとるのはいただけませんね”という感想をそのまま載せている。つまり、彼女の見解もそういう事なのだろう。まぁ、確かにその件に関しては、西尾側の対応がマズ過ぎてかなり痛々しい印象を受けたけれどもそれは置いておいて、この小泉支持者達の連携は何なんだろうね?でも彼女の小泉絶賛を聞いていると、まるで昔流行った「誉め殺し」を思い出してしょうがないくらいなんだけど。あ、小泉のMLでこんな文章を寄せてるね。(http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2004/0513.html)へー。
 
ハッキリ言っておくけど、俺は「首相は頑張った、責めるのは酷だ」などと言って小泉を守ろうとする自称保守系なんてこれっぽっちも信用してないし、“同志”とも思ってないから。あの外交交渉の経緯についてそれなりに情報を集めれば、そんな発言が出てくる訳が無いんだからさ。むしろこの問題の解決の為には邪魔な存在でしかない。しかし困った事に、こういうのが自分の政治思想に同意してくれてる周囲の人間に結構いるんだよ!(苦笑)