靖国参拝を明言できない安倍晋三は死ぬ

◆ポスト小泉は靖国「参拝すべきでない」 森前首相
Googleのキャッシュ)

森前首相は28日のテレビ朝日の番組で、靖国神社参拝問題について「今の(日中)関係を修復することが大事だったら、行かない方がいいだろう」と述べ、小泉首相の後継首相は参拝すべきではないと明言した。自民党内の一部が求めているA級戦犯分祀(ぶんし)に対しては「靖国のみなさんも考えて、(A級戦犯の合祀(ごうし)で)大きく国益を損なっているのなら、どうするべきかと判断すべきだ」と述べ、靖国神社が自発的に問題解決に動くよう求めた。

◆日中改善、ポスト小泉に秋波 胡主席「条件整えば訪日」
(http://www.asahi.com/politics/update/0610/005.html)

中国側としては、小泉首相が退陣前の今夏、靖国神社に参拝することは織り込み済みだ。そのうえで、今回の発言には自ら「訪日カード」を切ることで、次期首相の靖国神社参拝を抑止して日中関係の改善の機運を高める狙いが込められているものとみられる。

胡錦濤主席の訪日意向、安倍官房長官が「歓迎」
(http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060612i104.htm)

安倍官房長官は12日午前の記者会見で、中国の胡錦濤国家主席が、条件が整えば訪日したいとの意向を示したことについて、「日中関係重視の発言として基本的に前向きに受け止めている。日本側は常に扉を開いており、胡主席(の来日)を歓迎したい」と述べた。
 
条件に首相の靖国神社参拝中止が含まれるかどうかについては、「主席から言及はなかったと承知している」と述べるにとどめた。

安倍氏靖国参拝批判に不快感も言及せず
(http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20060612-45094.html)

12日の衆院決算行政監視委員会で、9月退陣を表明している小泉純一郎首相の後継候補と目されている4閣僚が、靖国神社参拝について見解を表明した。「試験官」は民主党菅直人代表代行。しかし中国や韓国などの反発を警戒したためか、どの閣僚からも「参拝する」との明確な発言はなかった。
 
安倍晋三官房長官は「国のために戦った方々の冥福を祈り、感謝の気持ちを持ち続けたい」と強調。その上で「外交問題化しようとしている人がいる結果、本来は心の問題にもかかわらず、別の側面を持ってきてしまう」と内外で高まる「参拝批判」に不快感を示したが、自らが首相になった場合の対応については言及しなかった。
 
谷垣禎一財務相も慎重な言い回し。「政治的に、総合的に判断しなければいけないことを事前にどうこう言う必要はない。日中関係をこの問題に特化するのは賢明ではない」と述べた。
 
一方、麻生太郎外相は「国のために命を投げ捨てた人を国家が祭ることを禁じている国はない」と主張。ただ靖国神社については「1宗教法人にいろいろなことを全部押し付けるのではなく、国がきちんとすべきだ」と宗教法人格の見直しなどが必要との認識をあらためて表明した。
 
安倍、谷垣、麻生の3閣僚に福田康夫官房長官を加えた4氏が総裁選の「先頭集団」を形成する中で、菅氏は「第5の候補」に取りざたされる与謝野馨経済財政担当相にも答弁を要求。与謝野氏は「靖国神社はかつては誰でもお参りしていた。昔の状況に戻ってほしいが、神社が自主的に判断することだ」と神社の自主的なA級戦犯分祀(ぶんし)などに期待感を示した。

かなりエキセントリックなタイトルですが、私が言い続けているのはソコです。安倍晋三自身が何か改革を提唱したり、一つの法案を成立させる為に汗を流したり泥をかぶったりした事があるかと問われれば、特に無い事に気付くはずです。現在の、安倍ちゃんが総裁選で勝ち抜く為の戦術は「世論の支持率の高さをキープし続け、森派所属議員の数に頼り、攻撃材料の元になりそうな靖国参拝については直前になるまで語らない」という事なのでしょう。
 
しかしその頼るべき森派の長から靖国参拝自粛を要請され、中国からの外交圧力を受け、マスコミが騒ぐ中、沈黙を守るだけで切り抜けられるでしょうか。ましてや、総理になれば今とは比較にならぬ程のプレッシャーが圧し掛かる筈です。この状況を見て「今は総理になるまで我慢の時」とこの問題に沈黙していれば、昨日の対オーストラリア戦のサッカーのように後半残り少ない時間で大逆転負けを喫する恐れがあると私は見ています。何しろ、森喜朗が「もし8月15日に靖国参拝するのなら、森派はお前ではなく福田を推すぞ」と言われれば、どうしようもないのです。また「公明党も法案成立や閣内協力もしなくなるぞ」という脅しに耐えられるでしょうか。勝っても地獄、負けても地獄が訪れるに違いない。
 
「総理の座」と「靖国参拝」の二者択一。
もしくは「内閣の維持」と「靖国参拝」の二者択一。
 
この構図に引きずり込まれる事から何とか逃れなければなりません。現総理である小泉首相が、派閥の親分である森の説得を聞き入れずに、むしろ逆に派閥を率いる形で己の信じる政治的信念を貫き通したからこそ、国民の支持が得られたのだと思います。その政治的信念の中味の良し悪しは別として(と言うか、郵政民営化に賛成して小泉自民党に投票したヤツは未だにアホだと思ってますが)。まああれは小泉純一郎という独特なキャラクターとそれに共感を覚える層やマスコミによって作られた、ごくごく特殊な、いや二度とこの国に訪れる事のない熱狂だったのかもしれないけれど。まあそれはいいして。とにかく郵政民営化で霞んでしまったが小泉の「8月15日に靖国参拝をする」という公約に、多くの日本人が惹かれ、自民党総裁就任へ後押しした事実はすっかり忘れられているような気がします。「安倍晋三小泉改革を引き継げ!」「中国べったりな福田を首相にしたらとんでもない事になる!」という小泉信者ほど、国民の小泉支持の原動力を分かっていないのではないか、と首を傾げたくなるのです。
 
(続く)てか、眠いので寝ます。