信念を貫く事、それが支援者の務め

増元照明からのメッセージ 2007.2.22「安倍総理を信頼する!」

拉致問題の解決」と「進展」の違いを聞くことが出来た。「進展とは、何をもって進展と判断するかは、こちらサイドの問題であり、何をもって進展とするかをここで明確にすることはない。北朝鮮に判断材料を与えるのではなく、日本政府が判断基準を満たすかどうかを判断する」ということである。「拉致問題の解決なくして、国交の正常化はありえないという国家の姿勢は揺るぎようもなく、北朝鮮にとって拉致問題の解決することが得策であると思うようにさせなければならない」ということである。

以前のように、家族会のメンバーが総理官邸内で顔をゆがめることなく、笑顔での会談になっていることに、安倍総理への信頼度が現れている。調査会の荒木代表の危惧も理解できるのだが、やはり「安倍政権」下でなければ「拉致問題の解決」が遠のいてしまうという家族の思いからすると、此処は安倍総理を信頼し、日本国内の意見の食い違いや北朝鮮に対するアプローチの批判をするときではないように感じる。その荒木代表にしても「北朝鮮に大きく譲歩する」というような批判ではなく、「北朝鮮という山賊集団に騙されるような行為を批判している」のであって、山拓氏や加藤氏のように「バスに乗り遅れるな」理論ではない点だけ、今後も一緒に闘いを続けていけるのである。

うううむ、増元さんもこういう意見に傾いてしまったか。言葉尻を捉えて論う一部の阿呆な人達は無視して言わせてもらうと、やはり安倍総理中山恭子さんに懐柔されちゃったのかな、という気がしている。『安倍総理の言う「進展」とは、決して拉致問題で妥協して支援を行なう事なんかじゃなくて、「解決」を目指す為に北朝鮮を釣る餌なんですよ』と思われているのかもしれない。いや、そう思いたいだけなのかも。これまで、拉致被害者の家族としてあまりに長く苦しんでこられたのだから、そういう心境になってしまうのも無理はない。安倍政権が倒れると、たしかに解決の道は遠のいてしまうだろうから。
 
しかし、これまでの安倍政権の動きを見る限りでは、毅然として国民の生命と財産を守る国家の義務を果たしているようには思えない。単純に、拉致問題のハードルを下げて、北朝鮮と国交を結び、その軍事的脅威から目をそらそうとしているだけではないのか。拉致議連に所属する議員の国会質問に対する答弁でも見られるように、曖昧な内容の六者協議の合意文に踏み込む事をせず、「進展」の定義をはっきりさせずに、言質を取られぬよう腐心するその態度には“国家の姿勢”は全く感じられない。むしろ逆に「拉致問題を解決したいのなら、安倍政権を批判せずに黙って応援していればよいのだ」という風潮が台頭しそうな予感がする。少し前の小泉政権の時もそうだった。と、なると、今後うるさくなりそうなのは小泉信者にお追従して「救出運動の窓口を広げる為に、小泉政権批判を控えよう」「安倍さんがダメだったらもう後は無い、政権批判は控えよう」と言い続けてきた人達だろう。「小泉さんはしたたか。一見、外国勢の圧力に屈したり反日的な政策を採ってはいても、実はそこに深謀遠慮があるのだ」と言っていた連中と同じメンタリティの持ち主。
 
そこに、解決の道は無いと思う。金正日政権の存続を前提とした国交正常化を餌にする交渉方法、小泉政権から引き継いだ外交政策では必ず失敗する。これまでこの日記でクドいほどに述べているように、拉致の“ら”の字すらない日朝平壌宣言の破棄が無い限り、悪夢を繰り返す事になる。それが救出運動支援者の共通認識ではなかったか?その為に、アメリカを出来るだけ引き込む事が肝要になるわけだが、それは決してテーマソングを歌って貰ったり、副大統領に上っ面だけの協力を求める事ではあるまい。
 
【正論】評論家・西尾幹二 日本は米中に厄介で面倒な国になれ

6カ国協議で拉致だけ叫んでいても、バカにされるだけで拉致だって解決しない。米中両国がいやがる日本の自己主張だけが日本を救う。防衛のための武力の主張は今の憲法にも違反はしない。核武装論が日本の国内の王道になれば、米中は態度を変え、北朝鮮を本気で抑えるだろう。さもなければ核国家の北に日本は巨額な資金援助をする耐え難い条件をのまされることになろう。

「日本の安全を日本自身に委ねた」と言いながら「日本の軍事力を永久に米国の管理下に置き」とは矛盾するように思えるが、概ね賛成。外国の力を頼りにするよりもまず、日本自身がどう国家の力を駆使して、自国の安全保障をどう確立していくかの意志が必要だと思う。
 
イラクに116億円の緊急無償資金=国際機関通じ人道復興支援−政府

政府は23日の閣議で、イラクに対する人道復興支援策として、国連開発計画(UNDP)や国連児童基金ユニセフ)など国際機関を通じ、1億0450万ドル(予算上の換算レートで約116億円)の新たな緊急無償資金協力を実施することを決めた。財源は1億ドルを2006年度一般会計補正予算から、残りを同年度当初予算から拠出。年度内に各機関に必要額を供与する。

結局、チェイニーが訪日した理由はこの金の無心と、自衛隊イラク駐留の延期だけなんだな。政府は、横田さん夫妻を会わせるだけじゃなくて、対北朝鮮宥和政策に傾いているブッシュ政権に、その変更を求める努力をしようとは思わないのかね?
 
 
プロなら、そのプロたる仕事を見せてくれた上で「だったら代わりにお前がやってみろ。批判なら誰でも出来る」というのなら、まだ話は分かる。しかしその本人ですらない、ただの支持者が「プロの技術やその苦労を知らぬシロートは批判などせずに、応援だけしていろ」と言うのなら、スポーツなど成り立たないだろう。盲目的巨人ファンですら、そのような事を抜かすまい。自国の政治家が国際舞台において連戦連敗の超弱小チームである事をド忘れしているのではあるまいか。
 
我々が望むのは勝利のみである。それを求めるのに、チームの監督の後任人事を考えたり、選手の生活に気を配る必要がどこにあろうものか。そのような歪んだ支援者の声に怯んで、現政権の批判を控える必要もない。それこそ支援者の務めではないか。俺は、この拉致問題における荒木和博氏の観点とその手法に深く賛同する。