今日観た映画

孤島の王
ノルウェーに実在した、バストイ島にある少年の更正施設を舞台にしたノルウェー映画。内容を単純に言うと“少年院もの”だ。実際に同国内で起こった事件が元になっているらしい。ストーリー的にはもうちょっと少年同士の抗争やら陰湿なイジメが発生するかと思いきや、意外に正統派な「少年vs大人」の図式。収容された少年同士の連帯感というか友情は、どこの国でも大して変わりないもんなんだな。
 

「人は誰でも、王になれる---」というキャッチコピーだが、ぶっちゃけ映画の内容とはあんまり関係無い。っていうか主人公は実はコイツじゃないという。
 
何気ない仲間の言葉に、「汚い大人達」のやり方に自分を責め、段々と心が壊れいき、最後には爆発させてしまう、真の主人公である少年。張り詰めた緊張感とカタルシス、それらが引き起す悲劇を濃い密度で描いた良作である。