麻生ナチス発言

改憲「狂騒、狂乱の中で決めるな」…麻生副総理

麻生副総理は29日、都内で開かれた講演会で憲法改正について、「狂騒、狂乱の中で決めてほしくない。落ち着いた世論の上に成し遂げるべきものだ」と述べた。
 
その上で、ドイツでかつて、最も民主的と言われたワイマール憲法下でヒトラー政権が誕生したことを挙げ、「ワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。あの手口を学んだらどうか。(国民が)騒がないで、納得して変わっている。喧騒(けんそう)の中で決めないでほしい」と語った。
(2013年7月30日07時32分 読売新聞)

↑この記事が火を付けたけど、当初のタイトルは「ナチスの手口学んだら…憲法改正で麻生氏講演」だったが、途中で今のものに差し替えられた。
 
◆護憲と叫べば平和が来るなんて大間違い」麻生副総理

日本の置かれている国際情勢は(現行憲法ができたころと)まったく違う。護憲、護憲と叫んでいれば平和がくると思うのは大間違いだし、仮に改憲できたとしても、それで世の中すべて円満になるというのも全然違う。改憲の目的は国家の安全や国家の安寧。改憲は単なる手段なのです。狂騒・狂乱の騒々しい中で決めてほしくない。落ち着いて、我々を取り巻く環境は何なのか、状況をよく見た世論の上に憲法改正は成し遂げるべきなんです。そうしないと間違ったものになりかねない。(東京都内で開かれたシンポジウムで)

↑むしろ朝日新聞はこの様に、発言の主旨を捉えた報道をしていた。
 
そして以下は、麻生発言の発言をまとめたもの。朝日新聞
麻生副総理の憲法改正めぐる発言要旨

護憲と叫んでいれば平和が来ると思っているのは大間違いだし、改憲できても『世の中すべて円満に』と、全然違う。改憲は単なる手段だ。目的は国家の安全と安寧と国土、我々の生命、財産の保全、国家の誇り。狂騒、狂乱のなかで決めてほしくない。落ち着いて、我々を取り巻く環境は何なのか、この状況をよく見てください、という世論の上に憲法改正は成し遂げるべきだ。そうしないと間違ったものになりかねない。
 
ヒトラーは民主主義によって、議会で多数を握って出てきた。いかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違う。ヒトラーは選挙で選ばれた。ドイツ国民はヒトラーを選んだ。ワイマール憲法という当時欧州で最も進んだ憲法下にヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくてもそういうことはありうる。
 
今回の憲法の話も狂騒のなかでやってほしくない。靖国神社も静かに参拝すべきだ。お国のために命を投げ出してくれた人に敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。いつからか騒ぎになった。騒がれたら中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから静かにやろうや、と。憲法はある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね。わーわー騒がないで。本当にみんないい憲法と、みんな納得してあの憲法変わっているからね。ぼくは民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、私どもは重ねていいますが、喧騒(けんそう)のなかで決めてほしくない。

まあ普通に読めば、ナチスを肯定する目的で取り上げてはいないが、「あの手口に学んだらどうかね」というのはジョークであろうけど、わざわざ言うこっちゃないからね。これをねじ曲げて「ナチス礼賛」にすり替えて報道するマスコミがしょーもないのはいつもの通りだけど。
 
この講演に一緒に登壇してた西村眞悟に「何故、麻生さんを守らないんだ?」とか突っかかってる自民信者がいるけども、そこまでの義務はない。麻生のこれまでの終戦記念日への靖国参拝についての持論もそうだけど、要は、

  • 憲法がいくら良くても、運用する側がダメだとナチスの時みたいになっちゃうぜ
  • 憲法の議論は選挙で選ばれた俺たち自民党がしっかりやってんだから、素人(中韓にご注進するマスコミ、安倍に終戦記念日靖国参拝しろよと怒る右翼)は黙って、自民に任せとけよ

って話だから。
 
昔、自民の森元総理が選挙の時に「(投票率が上がると自民票が相対的に減るので)うちでじっとしてくれればいい」と言った、あの失言というか軽口に似ているけども、ナチス礼賛とはほど遠い感じ。でも、そんな麻生の様な自民党戦後民主主義を一貫して批判してきた西村が守るわけがない。
 
麻生や、安倍信者は「靖国神社にとって、8月15日はあくまで式典が行われる日であって、靖国が主催する祭典の日ではない」というヘタレ論理で、それを批判する保守に対して「8月15日なんて大して意味はないのに参拝を強いるなんて、むしろお前らこそが中韓の手先」という人達なので。
 
大和魂を、民族の誇りを取り戻さずに、国防軍だけ復活させてどうすんのさ、って思うんだけどね。