6か国協議での拉致問題取り上げ、韓国も否定的

(http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050725id25.htm)

一方、日韓協議では、韓国側が「今回の協議期間中は核問題の論議に集中し、関心の分散を防止することで、具体的成果を得なければならない」と強調し、日本が6か国協議で拉致問題を取り上げることに否定的な考えを示した。

テメエらの国の拉致された国民は、日本の十倍、4千人以上もいるというのにこの体たらく。西村が「気を付けろ 北も南も 朝鮮人」と評するだけの事はある。何せ、大統領の義父が北朝鮮工作員なんだから。→「盧武鉉 大統領 義父 北朝鮮」ググるべし。
 
しかし情けないのは日本政府も一緒。全面的に内容を信用出来ないが、朝鮮日報はこんな報道をしている。
◆「核放棄の見返りは『詰め合わせギフト?』」
(http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/07/26/20050726000011.html)

韓米日3国は6か国協議で、北朝鮮が核を放棄する宣言に踏み切る場合に手渡す「詰め合わせギフト」を準備している。北朝鮮が求める体制安全保障と経済支援が中心となる。
北朝鮮の核廃棄が合意に至る場合、韓国政府は今回の協議で米日中ロに北朝鮮への重油供給の分担を提案するものと見られる。事前接触の結果、各国も前向きな姿勢を示したと伝えられる。
経済支援においては日本というハードルが存在する。日本の関係者たちは、「日本人拉致問題が解決されない限り、重油供給に協力できない」と述べている。しかし米国も日本により積極的な役割を求めており、日本政府の頑なな姿勢に変化の余地はあると韓国政府は期待している。
実際に日本は拉致被害者北朝鮮の長距離ミサイル問題が解決されれば、朝日国交樹立への意思を明らかにしている。日本が北朝鮮との国交樹立に伴って支払う賠償金は、100億ドルと推定されている。
現在、韓国と米国はこの他にも、北朝鮮世界銀行(IBRD)やアジア開発銀行(ADB)などの国際機関から大規模な資金支援を受けられるように支援する方策も検討していると伝えられる。

ふさけやがって!とまず怒りを覚えるが、拉致問題の提起を他国に阿(おもね)り、申しわけ程度にしか触れようとしない交渉団の姿を見ていれば、韓国が図に乗るのは当然の事だろう。この記事を紹介している「掲示板 声よ届け!波濤の彼方へ」での投稿に、こういう意見がある。

拉致問題を国交正常化の障害として放置してきた日本政府は、世論がそれを許さなくなれば、今度は6か国協議の障害という外圧を借りて封印するつもりですか?

まさに、その通りの事をやろうとしているのではないか。いわゆる“特定失踪者”を拉致被害者と認定しようとしない対応や、近頃のヤマタクの怪しい動き、「日本政府は一体何人が帰って来たら、“拉致問題の解決”だと認識するのか」という質問に全く答えようとしない事実、それらを突き合わせるとやはり拉致被害者を見捨て、北朝鮮との国交正常化に突き進みたいのだ、としか思えない。アメリカも、ブッシュ大統領脱北者と面会するなど人道的観点から北朝鮮にプレッシャーを与え、日本の拉致被害者の立場に同情しているし、そして何よりも以前クリントン政権が見事に騙されて核開発を許してしまったという屈辱を決して忘れてはいまい。だがアメリカは何よりも、自国の安全を計れればそれで良いのである。アメリカの懐を痛めず、被害者の日本が拉致問題の解決に“興味を持っていない”という姿勢を取っているのなら、危険を犯してまで他国民を守る為に戦うつもりなどない、という当たり前の論理を忘れているのではないか。
 
今日放送の報道ステーション北朝鮮報道は珍しく良かった。元・労働党書記の黄長ヨプ(火に華)氏がインタビューに登場し「六カ国協議では核問題でなく、人権問題で北朝鮮を責めるべきだ。そうでないと在韓米軍の核までが問題になってしまう」と発言。そうなのだ、だからこそ家族会の増元照明さんはアメリカにまでわざわざ出掛け、北朝鮮の民主化と拉致問題解決を訴える集会に出席したのだ。何故、ただの民間人が、被害者の家族がここまでしなくてはならないのだろう。それは政府と外務省が率先して行うべき仕事ではないのか。
 
あまりに情けない話だけども、現実の、日本の政治状況を見る限り、拉致問題の解決で頼れるのはアメリカという国家の人権感覚ぐらいなものだ。ブッシュ大統領キリスト教的使命感をくすぐるしかない*1。むしろ家族会という素人の民間人の方が小泉首相や外務官僚より外交を分かっている気がする。

*1:だからこそ俺は、米民主党のケリーよりも、ブッシュ再選を祈っていた