TVタックル

ビートたけしのTVタックル」—狙われる日本に待ったなし!火種満載の尖閣竹島北方領土 どうする沖縄米軍基地問題— 『これだけは知っておきたい外交・安全保障 そこにあるニッポンの危機SP』(長いな)を観る。この番組で久々に西村眞悟が登場。
 
うーん正直、他の出演者に遮られて西村眞悟がイマイチ目立ってなかった。この番組で議論をするのは難しい。西村の発言は、前提となる国際知識が必要だったり、話したい結論に持って行くまでの前振りの時間がTV向きでは無いのよね。でしゃばりの鈴木宗男ややかましい中国人の声にかき消されてしまう。「俺が喋ってるんだから少し黙れ」とも言わないし、同時に発言した人に譲ってしまうので、阿川佐和子さんに話を振られてもあまり生かせていなかった気がする。
 
例えば、番組内で北方領土返還問題の話で「もはや四島に拘っている場合ではない、プーチンが経済協力を欲しがっている今が最後のチャンスなのだから、まずは二島返還でロシアと平和条約を結ぶべきだ」という流れになっている時に、「日本は原点に戻らねばならない。本来の日本の領土は南樺太と全千島列島である!」と言っても、たぶん視聴者のほとんどは付いていけてなかったと思うのよね。
 
西村真悟:歴史に学ぶ(四十一)「有効なのは、ただ「力」だけである」
 
詳しくは、この論文を読んでもらうとして、

日露戦争に勝利し、ポーツマス条約にて日本は南樺太と全千島を手に入れている。そして第二次世界大戦で日本が破れた後、参戦して火事場泥棒的に空白になったこれらの地域を奪ったのがソ連という歴史的経緯を忘れてはならないという事。その原点を忘れ「二島だ、いや三島だ」「現実的に考えると、ある程度の妥協は必要だ」などと言っている自民党議員は、ロシアの老獪な外交に手玉に取られて終わるだろう、というのが西村の長年の主張。なお、番組のテロップには簡潔ではあるが、西村の発言の補足がされていて、全体的に西村に好意的な構成だった様に思う。あの気違いじみた支那人を出したせいでグダグダになってしまっていたけど。
 
ただ、TVタックルという喚き合うだけの場では、上記の事を説明してから淡々と議論の相手を説き伏せる、という手法は埋没してしまいがちになる。下品でも、昔の様に「お前らはアホか!」と罵倒するぐらいの勢いで始めないと、“美味しい場面”が欲しい番組編集には引っ掛かりにくい。
 
だからと言って、ムネオみたいになってもらっても困るしなぁ。西村塾生としては悩みどころである。