またぞろ出てきた人権擁護法案と小泉政権の次の生贄

今朝、サンデープロジェクト自民党中川秀直国対委員長とジャーナリストの櫻井よし子さんが登場、この二人の討論。それによると、またあの悪名高き「人権擁護法案」が今国会中に提出されるそうです。郵政民営化法案に反対して自民党を追われた平沼赳夫衆議院議員や、小選挙区片山さつきに敗れて永田町を去った城内実衆議院議員などは、この人権擁護法案を葬り去った功労者でした。彼らが力を失った今、また危機が訪れようとしています。しかもこれを強力に推し進めた古賀誠衆議院議員は相変わらず健在。櫻井よし子さんは中川議員に対して「悪魔は細部に宿る」と述べ、この法案を悪用して人権団体、それも同和や北朝鮮系の反日的な組織が力を得る事の危険性を訴えていました。稲田朋美さんなど、歴史観のしっかりとした女性が小選挙区で見事勝ち抜き、晴れて国会議員となりました。が、その郵政解散の元になった執行部が行った法案提出の強硬手段は、この人権擁護法案でも同じように再現されるでしょう。これは、古賀誠一人の問題ではなく、小泉政権そのものが人権擁護法案を推し進めていると考えて間違いありません。
 
人権擁護法案の参考HP
◆人権擁護(言論弾圧)法案反対!
(http://blog.livedoor.jp/no_gestapo/)
人権擁護法案BLOG
(http://blog.newsch.net/home/zk1/)
◆サルでも分かる?人権擁護法案
(http://blog.livedoor.jp/monster_00/)
 
さて、公明党と合わせて衆議院で3分の2の議席を獲得した小泉政権、もはや抵抗勢力は無し、これから純粋に政権の能力が問われるだろうと予想している方達が、小泉賛成派や反対派にもいます。それは間違いだと思います。こんな面白い指摘をされている方がいるので、紹介。
 
世に倦む日日小泉劇場は続く − 次に抵抗勢力として粛清されるのは麻生太郎
(http://critic.exblog.jp/3472052/)

小泉首相の演出政治、いわゆる小泉劇場にはパターンがある。決まった法則がある。それは抵抗勢力である。小泉改革に対する抵抗勢力。必ず抵抗勢力を作り出す。悪の抵抗勢力を正義の小泉改革が国民の力を借りて滅ぼす。それが小泉首相の演出政治である。麻生太郎谷垣禎一与謝野馨、このポスト小泉連中が手を挙げて入閣する。手を挙げた者が粛清される。

これから半年の間に小泉首相は党内に新抵抗勢力を作るだろう。増税問題か、農協民営化か、NHK民営化か、何か大きな政策上の争点を作って党内に対立を生ませ、「小泉改革」に抵抗する勢力をわざと作るように仕向けるだろう。そして自分は9月に完全に隠居すると明言して、ポスト小泉の実力者を安心させるだろう。反小泉の心情は今でも自民党内に燻っている。小泉引退後は「小泉改革」とは別の路線で元の自民党の和気藹々の集団に戻ろうという声は必ず上がる。そして実力者が必ず担がれる。担がれた人間が粛清の標的にされるのである。小泉首相の腹の中は院政支配体制であって、隠居や引退では毛頭ないし、小泉政権の基盤の一角であるマスコミが引退を許さない。ブッシュ政権も許さない。

総裁選の余波は抵抗勢力の役を回されたポスト小泉の実力者の脱党に及び、党内からまた派閥の影響力が削がれる。弱小派閥は解散に追い込まれるだろう。このやり方、何かに似てないか。誰かのやり方を思い出さないか。党内にわざと敵を作って粛清し、粛清の中で権力を強める。
  
そう、スターリンのやり方である。来年の自民党ソ連共産党になる。

自分も以前から日記にこそ書いていませんが、似たような事を各所ブログや掲示板で書き込んでおりました。「作ろうと思えば“敵”などいくらでも作り出せる。橋本派に抵抗官僚、特殊法人安倍晋三と家族会・・・。」と。小泉信者ブログである「恐怖!猫屋敷」がこのようなおぞましいエントリーを書き上げるにも理由があります。彼ら小泉信者は特に小泉政権に命令される事無く独自に動いているのでしょう。しかし彼らは小泉が望む事を、目指す道を予め敏感に気付き、それに対する反論者に先陣を切って喰らい付く本能を持っている。小泉の次の生贄は麻生太郎より、家族会や安倍晋三ではないでしょうか。そうした意味では、信者総代ブログ「Irregular Expression」には引き続き、注視が必要だと思われます。現在は一応、反対するエントリー「人権擁護法案ってそんなに美味しいのか?」と書いてますが、何時論調を180度変更するか分からない。逆に突然、反対派ブログや櫻井よし子、そして安倍晋三を叩き始めたら、危険信号の点燈でしょう。管理人のgori氏がどう動くかを常にチェックしていかねばなりません。「平沼赳夫が狂人宰相に一票」というエントリーで、

拉致問題靖国問題人権擁護法案、それらへの平沼さんの取組み全てがうそ臭く思えてくる。非常に残念だ。

と述べて平沼氏への批判を行っていますが、この論理を逆転させて「このような人物が支援する拉致問題靖国問題人権擁護法案への反対論はろくでもないものだ」と言い出すのではないかと危惧しております。さて、ここから発生する問題については、さすがに西村真悟の支持者たる自分は例の発言について後ほど触れねばならないと思っております。そう言えばこの管理人、西尾幹二氏を『西尾幹二のソース ロンダリング「空白の10分間」』という記事で叩き、『「郵政民営化で350兆円が米国に奪い取られる」というデマ』森田実氏を攻撃していますが、むしろこの行為によって小泉が何を一番恐れているのか透けて見えてくるのは気のせいでしょうか。
 
近頃の週刊誌を見ていると、段々と安倍晋三叩きもしくはセンセーショナルな家族会叩きの動きが目立ってきています。日朝の国交正常化を目指す勢力にとって、やはり安倍晋三は目障りな存在のようです。これからもそれは加速するのでしょう。拉致問題を議論する掲示板の中には「今、この問題の解決を望む人々は小泉政権を攻撃すべきではない。小泉さんに不安があっても、その後継者は安倍さんに間違い無いのだから、大人しく待つべき。決して小泉内閣の打倒などを主張してはならない!」という主張をされる方がいます。
 
私は全くそれを信じていません。
 
むしろ、今の拉致被害者家族に同情的で、北朝鮮への強硬姿勢を崩さない安倍晋三は総裁候補レースでもっとも不利な立場にあると考えております。