小泉政権の次の生贄と西村発言について

以前から、国内の世論が安倍総裁誕生を望む声の大きさは小泉も当然知っているはずです。そして幹事長職に彼を抜擢し、参院選後においても副幹事長に留め置いた事はとりも直さず、安倍晋三を評価しているという事でもあります。しかしながら衆議院総選挙の完全勝利後、自らの後継候補についてこう述べています。
 
◆麻生・谷垣・福田・安倍氏、意中は誰
(http://www.sankei.co.jp/news/050913/morning/13iti002.htm)

国内外を取り巻く日本の政治情勢次第では、現時点で首相の続投の可能性はゼロとは言い切れないが、後継レースでは麻生太郎総務相谷垣禎一財務相福田康夫官房長官安倍晋三幹事長代理らが軸になりそうだ。
 
首相は最近、テレビ番組でそれぞれの人物評を語っている。
「(安倍氏は)国民の声をとらえて、応援に来てくれと多くの人が引きも切らない」
「(麻生氏は)郵政、地方分権、さまざまな経験を積んで支えてくれた。十分、指導者としてやっていける人だ」
「(福田氏は)私の官房長官として支えてくれて、バランス感覚も豊か」
「(谷垣氏は)まじめで穏やか。しっかりと全体的に務めている」
 
これからは“意中の人”は判別できない。首相は「後継者と目される壮年の人には改革推進の意欲が足らない。これが『小泉の後をやれ』との声が出てこない大きな原因」と、いわゆる“中二階”を厳しく批判したこともある。後継レースは、候補が首相並みの「迫力」を身に付けることができるかどうかも試金石となりそうだ。

安倍晋三を突出させる事なく、他の三人と並列させて人物を語っていますが、不自然さを感じます。逆に「安倍には簡単には後を継がせない。就任後も俺の改革路線(意向)を受け入れろ」と突き付けているようにしか思えません。小泉がもっとも熱心に推し進めた郵政民営化法案が成立しようとする今、これ以上の改革とは一体何なのでしょうか?これが未だにさっぱり分からない。何せ小泉は「総選挙の争点はただ一つ、郵政民営化法案の是非!」としか発言していないのです。
 
今は目的が違うので多くは語りませんが、小泉が行う郵政民営化はこっぴどい失敗に終わるでしょう。財政赤字の原因を郵政公社や公務員に押し付け、財務省の責任を問わぬまま、国債を相変わらず特殊法人に垂れ流す仕組みを変えようともしない、小泉郵政改革の欺瞞に気付く人間はこれから増えると予想されます。一応「小泉改革に反対する造反者・抵抗勢力を追い出した」というロジックが成立した以上、その手法や内政の失敗に対しての疑問や批判は直接、小泉政権に向かうでしょう。それを回避する最大の手段とは何か。北朝鮮との国交正常化に他ならない。その為には安倍晋三は非常に邪魔な存在でしかありません。
 
マイメロの二巻をうっかり見てしまった為、TVタックルの三時間特集を途中で投げ出してしまってました。続きはまた後日。