六者協議終了2

これの続きな感じで。
 
六者協議は大方の予想通り、何の進展しないまま終了した。それを良として「アメリカの対北朝鮮政策は失敗に終わった。日本も拉致問題に拘らずに、国交正常化について話し合うべきである」という動きが出て来ている事を指摘した。そして、以前こんな記述をした。
 
◆小泉に骨抜きにされた北朝鮮人権法案
(id:kikori2660:20060310#p1)

しかし北朝鮮にシンパシーを覚える勢力と、小泉首相を熱狂的に支持する信者、それに阿った経済制裁反対派(自称穏健派)支援者は、家族会の蓮池さん一家の「経済制裁は慎重に、戦略的に」という発言を過大評価し、徒党を組もうとしている。

まだ、小泉退陣の半年前の話である。自民党総裁の任期終了直前になってやっと経済制裁を発動、そして安倍政権となってから3ヶ月が経った。しかしまだ、北朝鮮との宥和政策を薦める声は収まるどころか、ますます強くなっているように思える。
 
◆minow175の拉致事件北朝鮮情勢のブログ「限界を露呈したタカ派的関与策。」
(http://blog.livedoor.jp/minow175/archives/50855929.html)

北朝鮮は、核問題が片付かず、アメリカと敵対していれば、北の戦時体制=先軍政治大義は維持され、反米反日北朝鮮は統合され続ける。経済は統制化され、改革開放は制限され、情報統制は緩まないから、内部矛盾による崩壊は遠くなる。戦時体制こそが西側情報流入をはばみ、北朝鮮の反独裁勢力が育たない原因であるから、戦時体制が金独裁政権の命脈だろう。戦時体制が保持され、情報は統制され、内部矛盾による人民の覚醒がないのだから、民主化は遠くなる。すると拉致事件はもっと片付かないから、被害者の帰国の目処は立たない。中国はまったく困らない。
 
中国が一番困るのは、北朝鮮が自主的に民主化し、親米、親日国家になることだ。軽水炉の拒否と西側情報の流入を秤にかければ、後者の方が民主化への効果は大きい。したがい崩壊への効果は大きいし、軽水炉は中国も拒否できない。民主化拉致事件解決を推し進める最大要因である。

これよりも新しいエントリーで「ブッシュの対北朝鮮強行政策の限界が露呈した、と述べたわけではない」と言い繕ってはいるが、従来の、親北朝鮮シンパの言う“北朝鮮ソフトランディング”論の亜流であろう。「北朝鮮が自主的に民主化」などという在りもしない前提に塗れた、結論ありきの空虚な主張である。
 
◆小泉前首相、自民・山崎前副総裁と会談 「もう一度訪朝してもいい」と初めて意欲示す
(読売新聞・リンク切れ)

自民党の小泉 純一郎前首相は、退陣後初めて、かつての盟友・山崎 拓前副総裁と1対1で会談し、3回目の北朝鮮訪問に初めて意欲を示した。小泉前首相は「日朝ピョンヤン宣言を確認し、朝鮮半島の非核化を実現するため、もう一度、北朝鮮を訪問してもいい」と、初めて意欲を示した。この会談は、小泉前首相から呼びかけたもので、都内の料理屋で、山崎前副総裁と2人だけで行われた。この中で、小泉前首相は「ピョンヤン宣言は生き返らせる。3回目のピョンヤン訪問を考えてもいい。行くのはやぶさかではない」と述べ、再度訪朝して金正日総書記と会談し、核問題などを前進させることに初めて意欲を示したという。

結局、この話は小泉側が否定し、山崎側が勝手に先走ってしまっただけの話、という結論になってしまった。だが、日朝平壌宣言の(日本側の一方的な)遂行に小泉前首相の力が必要である事は、全く変わっていないのだ。宣言はあくまで宣言であって、国家間の条約などではない。この有効性を保ちながら、北朝鮮と国交正常化を行い、経済援助を与えられるのは小泉前首相しかいない。だからこそ、北朝鮮との融和を望む山崎が、北朝鮮特使として小泉を祭り上げようとしたのだ。
 
しかしまあ、いくらなんでも六者協議が始まる一週間も前に、山崎がこの会談についてペラペラと喋ってしまったのは北朝鮮にとって、痛恨の極みだったのではないだろうかね。いくらなんでもタイミングが早過ぎた。でももう年末だしな。年が明けた後の、次の六者協議も無駄に終わるだろう。そしてまたその内「小泉の三度目の訪朝」話も飛び出して来るだろう。安倍政権やその御用マスコミ、小泉信者とそれに阿ったかつての救出運動の支援者達、そしてそれとは真逆の左翼マスコミと自称リベラル派が寄ってたかって「小泉さん、お願い」と声を挙げるかもしれない。「アメリカの強硬政策は通用しなかった!核の脅威から身を守る(もしくは拉致問題を解決する)為には、また首相や特使が訪朝し平和条約を結ぶしかない!」という世論作りに励むと見た。富田靖子。来年は、その動向に対して警戒を重ねるべき年である。
 
◆眞悟の時事通信『新しい、「士農工商」』
(http://www.n-shingo.com/cgibin/msgboard/msgboard.cgi?page=264)

さて、本年、北朝鮮が核実験をした。
現在、麻生外務大臣自民党の中川政調会長が、核の議論を提唱している。当然である。アメリカを含む周辺諸国が全て核を保有し、そのうちの三カ国の核ミサイルが我が国を狙っているなかで、我が国の政治家が核の議論をするのは当然で、むしろ道徳的な義務である。従って、その議論自体を封殺しようとする動きは、かつて北朝鮮拉致問題を封印しようとした動きと同様、不可解で非倫理的・不道徳な動きである。そこで、学者の世界ならぬ政界に於いて、議論だけをしていても仕方がないので、次に、私の結論を述べておきたい。
 
我が国は、「自主的な核抑止力」を保持しなければならない。
 
国民を守るということを道徳的な義務であると感じる政治家ならば、以上の結論に至るのが当然であると思う。

核については、平成十一年の防衛政務次官以来、決して逃げずに述べ続けてきたので、ここでは上記の通り、結論を述べるに止めておきたい。振り返れば、平成十一年当時は、地球が平らだと思っている者の中で、一人だけ地球は丸いと言ったときのような反応をくらったわけであるが、現在ではそうではない。
 
やはり、政治家は「発言者」でなければならないのだと思う。

おお。意外に思う人がいるかもしれないが、核抑止力というものに対して西村が公的にここまで触れるのは初めてではないだろうか。今までは「核についての議論を」といった程度で、その結論について言及はしていない筈だ(予想はもちろん出来ていたけどね)。そろそろ、次のステップへと。
 

小泉第二回訪朝や、ジェンキンスさんと娘さんら曽我ひとみさんの家族の帰国が、二年半前の参議院選挙と無縁ではなかったように、来年の参議院選挙に絡んで何か幕引きの仕掛けがありうる。 先に書いたように、スパイ防止法のない我が国に於いては、首相官邸を含めて、どこにどういう工作が為されているかさっぱり分からないのだ。
 
この屈辱的状況を前提にすれば、拉致された可能性のある失踪者を四百六十人まで地道に調べ上げてきた特定失踪者問題調査会の活動は、日朝両国にある拉致問題の幕引きを図る地下の動きの最大の脅威だろう。この特定失踪者問題調査会の活動によって、幕引きはまことに成功しがたくなっているからである。政府の仰々しい拉致認定も、茶番劇化するからである。
 
去る二十一日、特定失踪者問題調査会の荒木和博さんと用事を済ませて車で都内に帰った。そして、車は首相官邸横の信号で止まった。その時、「荒木さん、気を付けろよ。君を一番消したがっているのはここだよ」と言った。すると、彼もにやりと笑って車を降りて地下鉄の方に歩いていった。

西村や荒木さんの、日本政府に抱いている不信感も膨らんできたか。拉致担当大臣を置いたものの、調査会に対して政権発足後一ヶ月以上も接触は無かったと聞く。安倍総理をどう評価するか、と聞いても「ワシみたいに一度臭い飯を食えば度胸が付く」と煙に巻いた答えしか返ってこなかったものだが・・・。いよいよそれを、鮮明にするつもりなのかもしれない。