そう考えると

韓国での逮捕後も政治転向をせず、釈放されて北朝鮮に戻り、祖国の英雄と讃えられたシン・ガンスを日本に引き渡すなどとは有り得ないし、そのような甘い期待をしてはならないだろう。となると、現時点で一番起こりそうな事態は後者の方。日本の刑事がノコノコと北朝鮮に出向き、厳重な監視の下、おざなりな調書だけ取る。ロクな現地調査もせぬまま容疑者の供述を丸呑みにし、未だ日本に帰国出来ていない拉致被害者はやはり死んでいたという嘘情報を既成事実化する。もはや“国交正常化”を邪魔するものはいない。「何故、シン・ガンスを日本の手で裁く事が出来ないのだ?」という疑問が出たとしても「北朝鮮とは犯人引渡しに関する条約は結んでいない、その為にも国交正常化をする必要がある」という言い逃れも出来るというワケだ。