いつも通りの宮崎アニメ

吉祥寺オデオン座で「崖の上のポニョ」のレイトショーを観に行ってきた。

ネット上の「ポニョ論争」(?)を眺めていると、今回の宮崎作品はかなりイカれた感じのトンデモ作品になっているような印象を抱いていたのだけど。何と言うか、「ま、これまで通りの宮崎アニメで、特に変わった所も無いんじゃね?」というのが正直なところ。面倒臭い描写はすっぱり切って“観客の想像にお任せ”、描きたいカット*1だけに全力投球!……別に、今回だけ特にはっちゃけているわけでも何でも無い。
 
わりと普通の人間である主人公と、異形(もしくは特異な能力の持ち主)のキャラとの出会い→二人の邂逅→それを邪魔する悪者登場→二人で協力して困難なイベントをクリア→大団円、っていつも通りの、宮崎アニメのテンプレだよなって。それが空だったり、森だったり、今回は海が舞台ってだけの違いで。次は宇宙だな。たぶん地球の環境破壊を危惧する宇宙人とか出てくるよ!もちろん美少女型の。ポニョやフリーザ様並に3段階の変身を行って、指先一つで地球を破壊する力を持っているに違いない。
 
クトゥルー神話だー崩壊家族だーパヤオの夢だー夢なんか見てんじゃねー、などそんな議論を読むばかりじゃなくて、実際自分の目で見なきゃダメだわと思った。いや、別に議論自体は悪くないし、むしろ面白いとは思うんだけれども。
 
ところでよくよく考えてみると、この構成って劇場版「ドラえもん」とあまり大差ないな。もっとも宮崎アニメの場合は、主人公達はそのほとんどが異性同士だったりするわけだけど。

*1:海の上を走るシーンとか、ビッグなポニョママの降臨シーンとか