「セブンスドラゴン」プレイ雑感

非常に堅実な作りで、昔ながらの古き良きRPG。技術的にはそれほど高度な事をやっているでわけもないけど、2Dのドット絵のセンスでカバーしている感じかな。DSでRPGをやろうとすると、上下の2画面を無理矢理に使わせがちだけど、これは割り切って上画面に情報が集約されている。
 
そうそう、DS版のDQ4なんかは下画面でキャラを動かして、上画面に全体マップを表示させているけれども、「セブンスドラゴン」はその逆。システム的にタッチペンが絡まないなら、いっその事、見やすい上画面にしちゃえ、って事なんだろう。ある程度キャラが成長すると、Aボタンを押し続けるだけでバトルをさくさく終わらせる事が出来るので気持ち良い。快適なプレイが出来る様に、UI周りに工夫が加えられている(その反面、穴があるけど)。
 
でも、色々面倒臭いんだよなー。そのエリアを支配するドラゴンを倒す為に、ちくちくとキャラを育てなきゃいけない。土地に縛られてる感が強くて、物語がなかなか進まない苛立たしさが常に付きまとっており、悪い意味でも昔ながらのRPGという印象。
 
事前に知っていたネット情報だと「ドラゴンを倒さなくても物語を進める事が出来る」という話だったが、実際は、ボスドラゴンを倒せるぐらいまでキャラを育てるには、雑魚ドラゴンを全部狩って経験値を稼がなきゃいけないっぽい。売りの一つだったクエストに関しても、雑魚敵を倒してその素材をゲットするとか、かったるいだけでつまらないものばかり。だから、ストーリーを進める為の必須クエストの中に埋没してしまっている感が強い。
 
何なんだろうね、これ?
 
バトル周りとか、キャラの育成システムとか楽しい要素が満載なんだけど、その他の部分があまり気持ち良くないというか、DQより劣化してるというか。離れた場所に瞬間移動出来る「ポータル」も、街から遠い場所にあるので使い勝手が悪い。だったら、素直に「ルーラ」を使わせろよ、って思うんだ。各エリアを繋ぐダンジョンにショートカットの小道が仕込んであったりして、制作者の細やかな気遣いが感じられるけど、これは本来、必要の無いもんだよね(かなり応急処置臭い)。
 
DQのシステムを踏襲しつつも、それとの違いを出そうと他の要素を色々組み込んでみたものの、結局失敗しているというか。特に、ドラゴンが支配するエリアに咲く「フロワロ」って花の存在が、世界観としてあるんだけど、これがウザいのね。ボスドラゴンを倒すと一掃されるんだけれども、それまでは、踏むとダメージを受けるこの花対策の為に、たっぷりとHP回復薬を買い込まないといけないのが超ウザい。DQでいえば、毒の沼が常にびっしりある感じ。これが一番ストレスが溜まる。
 
 
と言いつつも、この2日間はたっぷりと楽しませて貰いました。いや、かなりグダグダ文句垂れていますが、名作だと思うよ。マジで。