参院選その後

◆「安倍晋三、自民党総裁に

就任おめでとうございます。自分の任期は来年の夏まで、と割り切って拉致問題解決の為に働いて下さい。どうせ参院選負けんだから。それに、何をやっても好意的に解釈しようと努めてくれた小泉信者達のような人間はあなたにはいないのですから。これはこれまで救出運動に関わってきた方々も意識すべき事で、小泉首相への支持率の高さ、その支持者達による家族会バッシングに恐れをなし、政権批判を口にし辛くしてしまった、あの“空気”を。

と予想した通り、安倍自民党の惨敗。でもこの当時は、年金問題の欠片も無く、民主党のダメさ加減ばかりが目立っていた時期で、よもやここまで負けるとは思わなかったけど。しかし、来年夏には小泉政治の歪みが一般国民に露になる、というかその反動が訪れるだろうというのは、小泉政権を冷ややかに見ていた人々にとってはある程度予測出来たはずだ。
 
ただ、今回の選挙は、そうした政策論争すらまともに行なわれずに、マスコミが煽る年金問題一色で塗り固められてしまった感もある。だが、前回の衆院選の際に「郵政民営化ぐらい出来なくて構造改革が出来るものか!」「民営化に反対する議員は“空気”が読めない愚か者だ!」と言っていた小泉信者を始めとする“空気”を判断基準としていた連中に、マスコミが作り出した年金問題批判の“空気”を謗る資格など無いと思う。
 
ついさっき、テレビ朝日の「報道ステーション」の選挙特番「選挙ステーション」の討論コーナーで、安倍総理が辞任するか、それとも小沢民主党代表が衆院解散を安倍総理に強いるか、などという話が出ていたが、何を今更、という感じがする。
 
同志に、自民党の某市議と民主党の職員がいるが、この二人は去年の忘年会で既に、安倍自民党参院選敗北を前提に「安倍さんは素直に総理を辞任するか、それとも思い切って衆議院解散総選挙に撃って出るか」の議論を交わしていたのを横で聞いていたからだ。
 
“空気”の力だけで得た政権を、闘う事も無くただ禅譲して貰っただけの総理が、自分の力をはるかに超えた「憲法改正」を実行出来るだなんて、実際の政治の現場にいるこの二人も思っていなかったし、その末端にすらいない俺でも思っちゃいなかった。
 
◆Let's Blow! 毒吐き@てっく「亡国の禁じ手−解散総選挙
によると、安倍政権の広告塔の青山繁晴氏が「秋の衆院解散→総選挙」を匂わせ、てっく氏はそれを批判しているが。
 
前述の自民党某市議は民主党職員の「衆院解散をしなければ国会運営なんてまともに出来ないんだから、やらざるを得ない」という主張に対し「いや解散なんてしたところで勝ち目なんて無い。第一、党に選挙を戦うお金も無いし、連立を組んでいる公明党も大反対するだろう」と反論していた。
 
……となると、必然的にそのどちらでもない「安倍総理の退陣」という結末を迎えるか、それも拒否するとなると、豪雨のような批判に晒され、何も出来ないダラダラとした国会運営を続けていく他無い、という結論に落ち着く。
 
結局---、退陣で終わるような気がする。全ての圧力を振り切って、衆院解散総選挙をやる度胸がこの政治家にあるのなら、最初からスキャンダルまみれの故・松岡議員のような男を入閣させるような馬鹿な真似はしなかったハズだ。