人権擁護法案と油濁法 〜この二つの法案に賛成する人々に共通した病理 その2

とりあえず、この国会答弁を見てください。
◆「第162回衆議院 -外務委員会- 8号 平成17年05月18日
」22〜68P
(http://kokkai.ndl.go.jp/)ここで検索してちょ。
質問者は拉致議連松原仁。少し前のSAPIOでも触れられていました。

○矢部政府参考人 保険会社については、私ども審査をして、証明書の交付を行っておりますが、万が一この保険会社が倒産等することによりまして保険金の未払いがあった場合については、国交省としても責任があるのではないかという御趣旨の質問と理解いたしました。MMIAニュージーランドの審査に当たりましては、先ほど来御説明をしておりますとおり、保険者の再保険の契約状況等についても確認をしておりますので、倒産等のおそれはないと考えておりますが、万一、保険者が倒産をする等の事態が発生をいたしまして、被害者がこの補償を受けられないような場合に至りました場合には、実は補助制度というものがございますので、この適用についても検討することにしております。補助制度と申しますのは、この改正油賠法の審査をしていただきました平成十六年度に、地方公共団体が行った油等の防除措置や船舶撤去に関しまして国が一定の支援を行うという制度でございまして、平成十六年度に新たな創設、あるいは既存の制度の拡充を行っているものでございます。

○松原委員 どちらにしても、私はそういう議論じゃなくて、責任はちゃんととらなければいかぬですよ、海事局長。「国交省ずさん審査」と、産経にここまで書かれて、確かに、ぎりぎりのところで、どうも怪しいけれども決定打ではないという感じの答弁だと私は思うんですよ、率直に言って。やはり、あえて北朝鮮船籍の船を入れるに際して、私は、厳しくしろとは言わないけれども、少なくとも、さまざまなこういう経営者の事例や会社の今までの経営を見たときに、十全なる信頼度のあるものを選ぶという、そのハードルの設定というのは海事局が行うわけであって、しかるべきハードルを設定するということが当然求められるだろうと思っております。きょうの三団体の抗議声明の中にも、万景峰を初めとする北朝鮮船舶に対する改正油濁法に基づく国土交通省の保険審査がずさんではないかという指摘も書いてありますが、こういうことがゆめゆめ言われないように、きちっとやっていただきたいということを申し上げる次第であります。

そして、同じ拉致議連森ゆうこ議員の質問。
◆「第162回参議院 -内閣委員会- 14号 平成17年06月14日」133〜137P
 
つまり、国土交通相はこの油濁法を施行するにあたって、北朝鮮船舶の保険を請け負った保険会社がまともであるかロクに調査していない、またはその怪しさを見逃して入港を認めている事になる。しかも、実際事故が起こっても支払い能力がないどころか、裁判で負けても支払いもせずトンズラしている過去がある!で、結局事故が起こった際には、地方自治体が撤去費用を払い、国が援助するという事で、法案の意味がまるで無くなってしまいましたとさ。ちゃんちゃん♪そして、日本政府から正当な許可を貰い、相変わらずやってくる万景峰号。自分はこれまで以下のエントリーで、こんな無様な結果に終わるであろう事は予想してました。

◆「油濁法が制裁だって?」
(id:kikori2660:20041219#p4)
◆「海峡と半島と日本問題」
(id:kikori2660:20041222#p1)
◆「『万景峰92』1月の入港取りやめ」
(id:kikori2660:20050107#p4)
◆「北朝鮮向け送金、例外なく届け出…政府が制裁案」
(id:kikori2660:20050117#p2)
◆「保険代行団体の賠償を認定 油濁法施行で政令決定へ」
(id:kikori2660:20050222#p3)
◆「北朝鮮船16隻に入港証明書 国交省、万景峰は含まず」
(id:kikori2660:20050225#p4)
◆「対北朝鮮:油濁賠償法/農林規格法/地方税法…表明なき制裁じわり」
(id:kikori2660:20050227#p1)
◆「信者総代サマにツッコミ」
(id:kikori2660:20050228#p2)
◆「北朝鮮船18隻 国交省ずさん審査 契約の保険会社、支払い拒否“常習」
(id:kikori2660:20050515#p2)