「改正国籍法」雑感 その1

この改正案が国会で成立する直前になってから、やっとこさ注目し始め、感想をテキストにまとめようかなと思ったわけだが。仕事が忙しかった事もあり、本日までズルズル延ばし続けてしまっていた。一応、今年の話題は今年中に触れて置かないとイカンなー、というわけで。
 
ネット上の賛成派(サヨク&小泉信者)と反対派の議論を見ていた限りでは、小泉信者は「人権擁護法案」の頃から全く変わっていないな、というのが正直な感想。「バランスの取れた、冷静な判断出来る自分」に酔って、反対派を「酷使様」として叩く行動パターンは想定内のものだった。法案の字面を追うだけで、現実世界での運用がどうなるかという想定をする事もなく、反対者を皮肉るだけの言動のマヌケさは、小泉政権時の「改正油濁法案」「皇室典範改正案」を恥ずかしげもなく大絶賛していた頃から、まるで成長していない。
 
そもそも、件の裁判を起こした「フィリピン人母」って何なの?と思うわけだ。賛成派(のサヨク)はもちろん意図的に触れていないが、要はこれ元「ジャパゆきさん」だろ。俺がガキの頃に使われ出した言葉で、今では古臭くなったせいなのかは知らないが、これに触れずに行う議論は薄っぺらいだけでなく、現実から目をそらしているだけじゃねーの?
 
一連の問題は「日本の男が汚れを知らぬ純真なフィリピン女性を騙くらかして、望まぬ妊娠をさせ、一方的にヤリ逃げした結果」とは、とてもじゃないが断言出来ない。また「犯罪組織にさらわれ、自分の意志に反して日本に連れて来られ、常に監禁されて、無理矢理売春を強要されるパターン」ばかりでもなかろう。
 
女の方にも、女の打算というものがあるはずで、特に貧しい国の出身者ならば「金を持っている男との結婚」を狙ったり、「金を持っている男の子を産んで母子とも扶養して貰おう」とか考えるのは別段不思議な事ではない*1
 
ここら辺は、サヨクが顔を真っ赤にして女性蔑視だ!と喚きそうな話だが、豊かな国である日本で生きているからこそ、そうした発想が出て来ないんじゃねーのかな。むしろ、その発想を認めたくない心理が「ジャパゆきさん」という言葉の使用を、意識的もしくは無意識に回避させているんじゃなかろうか。
 
賛成派が反対派を批判する際に使う常套句として、「日本の国籍が欲しいなら“偽装結婚”という手段があるのだから、それを回避してまで、手続きが煩雑な“偽装認知”をわざわざ手段として選ぶわけはない、だから危険な事は何も無いんだ!」というのがあるけども。
 
明日の飯を食うにも事欠く生活から抜け出すチャンスがあるなら、現在自分の置かれている状況から鑑みて、色々な可能性に賭けるだろう。そりゃうまい事“偽装結婚”して、日本で自分の身一つで稼げるならいいけど、そんな都合良くいくかって言ったらいかんよな?まるで職業選択の自由があるがごとく、“偽装結婚”か“偽装認知”を「手段」として選ぶ事が出来るかのような物言いは、俺から言わせると全くリアルの世界からかけ離れている。
 
忘れられがちだけど「ジャパゆきさん」という言葉だって、元々「からゆきさん」という言葉から派生したものなんだぜ?

*1:余談だが、学生時代に、バイト先の店長に荻窪の某フィリピンパブに連れて行かれた事があった。隣に付いたホステスは、会話もそこそこに、同伴出勤のお願いばかりするのでウンザリした記憶がある。おそらく、フィリピン女が一番金にガツガツしてんじゃないの?ちなみにその店長は一人のホステスに入れ上げて数百万を注ぎ込んだあげく、一発もヤレずに国に帰られてしまったそうな