自衛隊体験入隊二日目

「むしろ殺してくれ!」と叫びたくなった。昨日に引き続きロープ降下訓練や、30kgの背嚢を背負って担架を使った輸送訓練。「その怪我人がお前の母親だったらどうする!?見殺しにするのか!早く立て!!」腕は前日の訓練でとっくに握力を失っており、何度も担架を下ろしては上げるの繰り返し。ごめん、母さん。
 
そんなこんなで何とか生き残る。しかし不思議なのはあれだけ教官に蹴られたり、アスファルトの上で引き摺られたり、ヘルメット越しに顔面を何度も地面に叩き付けられても怪我一つ無かった事だ(眼鏡のフレームは曲がってしまったが)。敵を殺す訓練を受けた者だからこそ為しえるテクニックか。訓練終了の賞状を受け取り、敬礼・握手をして教官達に別れを告げる。体と精神を鍛え直して来年ももう一度ここに・・・。ここに・・・・・・。ごめん、さすがにそれだけは許して。