「石原都知事:自衛隊、友軍加勢の戦闘を『超法規で』」

毎日新聞の記事だが、ちょうど一年前の記事でもうリンク切れ。

石原慎太郎東京都知事は12日の定例会見で、自衛隊イラクに派遣された後、現地で他国の軍隊が攻撃された場合を想定し、「おれは関係ないと言って、同じ軍隊同士の日本軍が応援に駆けつけずに済むか済まないか。国家・民族の名誉・威信にかかわることになる」と述べた。武力行使集団的自衛権について「憲法違反だ、ヘチマだって済むことですか。総理大臣が胸たたいて『超法規でおれが責任取る』と言わなかったら、国家は持たない」と、憲法上の制約を乗り越えるべきだとの持論を展開した”
【奥村隆】[毎日新聞12月12日] ( 2003-12-12-22:08 )

また、北朝鮮問題に対して同日の会見で

石原慎太郎東京都知事は11日の都議会で、朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮)への対応について「超法規的な手段を日本が取ることもあり得ると 思うし、あるべきであったかもしれないと思う」と述べ、強い姿勢で外交交渉に 臨むべきだとの持論をあらためて展開した。 自民党都議が、北朝鮮に対する知事の政治姿勢を質問したのに答えた。 知事は「憲法であろうがなんであろうが、人間がつくったものであって、 人間がつくった法律に人間が拘束されて、われわれの同胞の生命を無視するわけにいかない」と話した。

近頃、文学的な表現に彩られた政治表明が鼻に付く事も多いが、やっぱり良い事言うね。“俄か慎重派”は小泉がイラク派兵を推し進めた事に対しては賛意を示す癖に、経済制裁に関しては途端に「法律が整備されていないからダメだ」と言い出す。まだ「イスラム過激派勢力が日本でテロを起こすかもしれない!海外派兵という憲法違反を犯してはならない!」というサヨクの方がまだ一貫性があるよ。
 
拉致被害者家族の蓮池透さんが「経済制裁をやった後の事も考えてもらわないと困る」と言った発言を過剰に取り上げて、経済制裁を主張する人々を「後先の事を考えていない」と批判するアヒョな方がいるようです。でもそれは日本に帰国する事が出来た、薫さんの子供達がまだ北朝鮮にいる時の話で非常に微妙な時期の発言。親族として慎重な発言になるのは当然の話だし、経済制裁そのものに対する反対論で無い事は明白であった。それどころか、透さんはここ数日の間に出たワイドショーの番組で「小泉さんはイラク派遣延長を(国会で議論する事もなく)簡単に決めてしまうんだから、北朝鮮に対してもそれくらいの姿勢で挑んでくれれば良いのに」と皮肉を言っていたぐらいだった。