これって増元さんに対する脅し?

◆Irregular Expression「曲がった口を滑らせる」
(http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/200511291642.html)

増元さんの発言のこの部分には深く同意する

小泉総理が「国交樹立をなしえた総理」になりたいと思っても、米国が「安易な金正日への援助」を認めるとは思えないし、それ以上に日本国民が許すとは思えない

日米関係をもっとも重要な外交関係と位置付け、国民の支持だけを頼りに党を束ねてきた小泉総理が現状のまま国交樹立なんて出来っこないだろう。つまり早期国交樹立するには「米国」と「日本国民の支持」が障害となるわけで、拉致議連幹部を潰せば国交樹立の障害が無くなる訳ではない。そもそも拉致議連幹部を本気で潰すのなら安倍官房長官中川農水相を潰さなきゃ意味無いんだけど、彼らは重用されているからなぁ。そこまで分析しておきながら、なんでそんな結論になるのってのが正直な感想。

ごく普通の言語感覚でこの増元さんの文章を読めば、これは小泉首相に対して“釘を刺している”としか解釈出来ないのだが。それを何故書くかと言えば、小泉首相がその「米国」や「日本国民の支持」すら無視して、北朝鮮と国交正常化するのではないかという拭い切れない不信感を家族会の方々が持っているからだ。何せ、現在まだ帰還出来ていない拉致被害者は“全て死亡している”という北朝鮮の嘘をそのまま家族会とマスコミに垂れ流し、その動揺の間に平壌宣言を結んで国交正常化に突き進もうとしたからだ。そのような騙され方をした家族会がその政権を信用など出来るであろうか。マトモな感覚の持ち主ならば出来まい。しかも、今年に入って一度も家族会に面会しようともせず、経済制裁も発動しようとせず、怪しげな勅使を平壌に送り続け、朝鮮総連に祝辞を贈り、国交正常化への期待をたびたび口にする。「あ、またコイツやる気だな」と思わない方がおかしい。

もちろんそれまでの政府の無為無策、そして二回目の訪朝以降の膠着状態について小泉総理の家族会に対する説明不足は批判される点だろうが、過激な政府・与党批判なんて今の高い内閣支持率を考えれば拉致問題の裾野を広げきれないブレーキになってる可能性すらある。家族会が政府・与党批判するのは理解出来るが、議連や救う会はそれを上手くフォローしながら世論を取り込むことこそ仕事だと思うけどね。自分らが先頭に立って「過激な政府与党批判」で世論にアピールっつーのはちょっと勘違いしてないか?

あれ、ちょっとデジャヴ。この物言い、拉致問題に関わっている、ある一団が主張している論理に文書構成含め酷似している事に気が付いた。ま、それはさておき、つまりは増元さんに対して「家族を助けたかったら、小泉を批判せずに黙って見たらんかい」と言っているのに等しい。本当は増元さんの言いたい事なんかgoriさんも分かってるんでしょ?分かった上で“発言の真意が分からない”とトボけて、“誰かが嘘を吹き込んでいるのでは”と拉致議連を批判するふりしてその実、増元さんに釘を刺そうしている。やり方が実に巧妙。