ループは続く、北朝鮮問題

◆米中朝の首席代表、近く6カ国協議再開で合意
(http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/25626/)

中国外務省は31日、中国、米国、北朝鮮6カ国協議首席代表による非公式協議が北京で開かれ、近く6カ国協議を再開することで合意したと発表した。北京滞在中の米国のヒル国務次官補は、早ければ11月中にも再開される見通しだと語った。昨年11月以来、約1年ぶりとなる。中国外務省は「3者は6カ国協議の継続を推進することについて、率直につっこんだ意見交換をした。近く、6カ国に都合のよい時期に協議を再開することに同意した」と発表した。北朝鮮が無条件で同協議に復帰したのか、あるいは米国側に譲歩があったのかなど詳細は明らかにされていないが、米朝がともに中国の仲介努力にメンツをたてるかたちで、金融制裁問題などを保留にしたまま、2国間協議に応じた可能性がある。中国は唐家●(=王ヘンに旋)国務委員を胡錦濤主席の特使として平壌に派遣、10月19日に金正日総書記と会談し、胡主席のメッセージを伝えたほか、公式には否定しているものの、9月には対朝原油輸出量がゼロになるなど、中国独自で圧力をかけていたもようだ。

「制裁解除をしなければ、6カ国協議には復帰しない!」と喚いていた北朝鮮ではあるが、それが一転、無条件で再開に合意したところで、特に何かが変わったというわけではない。この次は「制裁解除をしなければ、6カ国協議から脱退する!」というゴネ方にシフトチェンジするのだろう。大事なのは、復帰しようとも抜けようとも経済制裁を継続して、北朝鮮の体力を削ぎ続ける事だ。
 
しかし、ここでアメリカが妥協すると一体どうなるだろう。拉致問題解決の為に国家意志としての経済制裁をほぼ放棄した日本*1は、それを貫く事が出来るのか。非常に危惧を覚える。

*1:結局、拉致問題の未解決という理由では発動しなかった、と言ってよい