特定失踪者家族と官房長官の面会

◆眞悟の時事通信「特定失踪者の家族」
(http://www.n-shingo.com/cgibin/msgboard/msgboard.cgi?page=256)

それにしても、総理大臣を本部長とする拉致被害者救出本部を設置し、官房長官拉致問題担当大臣にした陣容から考えて、未だに、被害者家族の要請を受けてやっと会う、という受身の対応は物足りないことはなはだしい。本日の官房長官の会見は、二十分であったが、拉致問題担当大臣としては、あっけなさすぎるではないか。もっとも、本日、政務超多忙であれば仕方がない。しかし、家族との会見の次には、○○娘との懇談と写真撮影の予定が入っていたという。

平成十年の頃か、総理官邸に拉致被害者と総理との面談を申し込んだが、なかなか「時間がとれた」という返答がない。あっさり無視しているのだ。そこで、総理の日程を確認してみると、例えば、北海道のすずらん娘さんや青森のりんご娘さんや桜の女王さんとの懇談と写真撮影は、いかに忙しくともちゃんと入っているのである。そこで、○○娘とニヤニヤしながら会う時間があるのに、何故、拉致被害者の家族とは会えないのかと官邸に問いただすと、絶句して、確か三日後くらいに会うことになったのである。
 
ブッシュ大統領が、横田早紀江さんと会った意義は何だと思っているのだろうか。その政治における重要性を理解しているのか。その会見は、何物にもまして日米同盟の確認の意義があり、日米同盟に熱い血を通わす意味があった。では、拉致問題担当大臣がじっくり本日ご家族に会うことは・・・、我が政府の使命と正統性を内外に明らかにする意義がある。これは、我が国の品格に関わることである。政府は、せっかくの新政府なのであるから、拉致問題の我が国家における重要性にふさわしい次元の対応をされたい。

面会時間がたった二十分・・・。それでいて、ナントカ娘に会う時間だけはあると。だいぶマシになったとは言え、その硬直度は橋本内閣の時とあまり変わっていないとは。ブッシュ米大統領横田早紀江さんと面会した際、その冒頭で早紀江さんが「お忙しい中、時間を割いてくださってありがとうございます」と感謝の意を述べたところ、大統領は「人間の尊厳と自由について話す時間がないほど、忙しくはありません」と答えたそうだが、政治家はかくあるべきだとまさに思う。