拉致救出運動支援者は平壌宣言の破棄を安倍政権に迫るべきだ

◆自民・山崎氏、9日に訪朝 安倍外交に不信感?
(http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/34107/)

自民党山崎拓元副総裁は7日、9日から北朝鮮を訪問する意向を固めた。8日に出発し、北京で1泊した後、空路平壌入りする予定。平壌には5日間程度滞在し、宋日昊・日朝国交正常化交渉担当大使ら北朝鮮要人と会談したい考え。
 
山崎氏の訪朝計画について安倍晋三首相サイドは「事前の連絡は一切ない」(政府筋)と不快感を示している。関係者によると山崎氏は、北朝鮮の核実験や拉致問題で暗礁に乗りあげた日朝関係打開のため訪朝を検討。昨年12月には小泉純一郎前首相と会談し「3度目の訪朝をすべきだ」と促しており、小泉氏訪朝の地ならしをしたい意向もありそうだ。
 
山崎派関係者は、「圧力一辺倒の安倍外交への不信感が背景にある」とした上で、山崎氏が訪朝に当たって米中両国当局者と打ち合わせを行ったことを示唆した。しかし、山崎氏が首相サイドと調整した形跡はなく、「二元外交」との批判が与野党から出るのは必至。さらに拉致問題などで北朝鮮に誤ったメッセージを与えかねないとの懸念も政府・与党内から出ている。山崎氏は平成16年4月にも中国・大連で、北朝鮮の鄭泰和・日朝国交正常化交渉担当大使(当時)と会談したことがある。

例によって「山拓の“売国奴外交”が始まったか!」という意見も出て来ているが、ちょっと待って欲しい。既にこの日記で何度となく「小泉の三度目の訪朝を阻止すべき」と書いてきたが、それと同時に「日朝国交正常化の根拠となる、平壌宣言を破棄すべし」とも述べてきた。だから、安倍政権が拉致問題の進展が無い事、北朝鮮のミサイル発射・核実験を理由にさっさとこの宣言を破棄してしまえば、そもそも小泉がしゃりしゃり出張る意味が無くなるのである。二元外交を心配するなら、自民党総裁として山拓に厳罰を与えれば済む話。
 
ところで、これまでさんざ心配してきた小泉はどれだけ三度目の訪朝に乗り気なのか、と考え続けてきたが・・・・・・総理在任時はともかく、現在の無役の立場では面倒臭がって(何だそりゃw)引き受けない可能性もあるのではないかと思う。まさか、前首相の特使ではなく、現首相自らが訪朝するつもりなのか。・・・いくらなんでも、ねぇ。以下は今の空想とは全然関係無い、酒の場の会話である。
 
一会社員(以下、一)「安倍さんは平壌宣言を破棄しないようですけど、まさか拉致被害者を切り捨てて国交正常化を狙ってるんじゃないですよね?」
某無所属系議員(以下、某)「(質問には答えず)あれはあくまで小泉さんと金正日の個人的な約束や。国家間のちゃんとした条約とは違う」
一「(意味を取りかねて)そ、そうですよね、安倍さんは当時の小泉首相に対して、このような宣言文に対して署名するべきではない、と進言したそうですからね」
某「誰がそんな事言っとるんや?」
一「え?」
某「一体誰が(安倍さんが)そんな進言をした、と言っとるんや?」
一「え、いや、それは安倍さん本人がそう言ってましたが」
某「それを実際に誰かが見たんか?」
一「あくまで裏話、として流通しているだけですけども」
某「せやろ?そんなん本人が言うとるだけや」
一「???それじゃあ、ますます安倍さんが平壌宣言を破棄しない理由が分からないのですが・・・?」
某「一応、副官房長官として(小泉に)付いて行っとるわけやからな。そう簡単には否定出来んやろ」
一「はぁ・・・」
某「だからホントは麻生の方を推しとったんやけどな。首班指名では安倍さんにしたけど、さすがに小沢に投票するわけにもいかんしな(笑)」
 
元々頭の回転が鈍くて、その上酒が回っていた一会社員が、この会話の真の意味に気付いたのは、それからしばらく経ってからだった(苦笑)。
 
そうそう話がズレた。フリオ・ズレータ
 
とにかく拉致被害者救出運動に関わる人はそろそろ、安倍さんを攻撃するハメになったとしても、躊躇すべきでは無い。「小泉の負の遺産平壌宣言を破棄すべきだ。それをやらないと言う事は、アンタも拉致被害者を見捨てて国交正常化するつもりか!?」と問い掛ける時期にそろそろ近付いている。
 
ま、例の人達(小泉政権の時に“経済制裁を発動せよ!”と主張する声に対して、「反小泉の為に拉致問題を利用する勢力」「家族会を政治利用する輩」「俄強硬派」と非難し、それに同調して「蓮池さんの慎重な意見に耳を傾けろ」「座り込みは最後の手段」「国民運動の窓口を広げる為に、小泉政権や一般市民に経済制裁を押し付けるな」とか言ってた)は、口をつぐむどころか「左翼の情報操作に踊らされて安倍さんを攻撃する右翼だ」と罵る毎度お馴染みのパターンにハマっちゃうんだろうな。
 
 
ところであまり誰もツッコミを入れていないようなので、俺がやっとく。
 
首相官邸HP「年頭所感」
(http://www.kantei.go.jp/jp/abespeech/2007/01/01syokan.html)

北朝鮮の核・ミサイル問題に対しては、関係国と連携しつつ、北朝鮮に対し国連安全保障理事会において全会一致で採択された決議1718号の誠実な実施を強く求めるとともに、六者会合の枠組みを活用して平和的、外交的解決を図ります。また、拉致問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はありえません。昨年9月に設置した拉致問題対策本部を中心に政府一体となって、対話と圧力の方針の下、引き続き、拉致被害者が全員生存しているとの前提に立って、すべての拉致被害者の生還を強く求めてまいります。

あれ、去年の官房長官の時に国民大集会に寄せたメッセージは“ 対話圧力ではなくこれからは圧力対話でいく”んじゃなかったのか!?いつの間にか後退してんじゃん!まあこんなもん、単語の順序を入れ替えただけの事で大した意味も無かろうが、それをやって「自分は真剣に拉致問題解決の為に邁進してますよ〜」と言い出したのは他ならぬ、安倍首相本人だからな(苦笑)。