不自然なカンボジア船籍船

(http://www.sankei.co.jp/news/050225/sei074.htm)
再びこの記事を引用。書こうと思ってすっかり忘れていたこの記述への疑問。

国交省によると25日現在、866隻の申請があり、証明書交付は513隻。船籍別ではカンボジアが121隻で最多。中国が86隻、ロシアが68隻で続いた。

何故に、カンボジア

この地図を見ての通り、海岸線を両隣のタイとベトナムに取られてしまっている国。港も少ないであろうに、非常に不自然な数字だ。「カンボジア 北朝鮮」でググってみる。ああそうだった、古くからこの2国は繋がりがあったんだっけ。という事は、入港証明書を交付された北朝鮮の船は16隻どころじゃなくて軽く3桁に達しているのではないか?もちろん他国の持ち船もあるだろうが、おそらくこのカンボジア船籍の船のほとんどは北朝鮮のものだろう。どうも報道を見る限りだと、産経はある程度それに気付いているようだが、断定を避けているのかもしれない。たぶんマスゴミ(棒読み)の多くはこれ以上の言及はしないんだろうなぁ(棒読み)。朝日新聞の報道「北朝鮮船16隻に証明書交付 船主責任保険加入で国交省」には案の定、カンボジア船籍についての記述は無い。他紙も同じである。
  
だとすると、小泉信者の言う「北朝鮮は年に100隻もの船を入港させていたんだ。この16隻程度じゃこれまでの貿易量をフォローし切れるわけがないよ。やっぱりこれは小泉首相のしたたかなな“こっそり制裁”だ!」という前提は脆くも崩れ去る事になる。一応「カンボジア船籍」でググってみると、実はロシアや中国が保有する船も日本で大きな座礁事故を起こしているようだ。
 
そんな中、こんな記事も見付けた。
◆「水面下で続く世界大混乱 〜〜イラク北朝鮮の背後に潜むもの〜〜」
(http://www.gyouseinews.com/international/feb2003/001.html)

さて、話を昨年12月のイエメン沖北朝鮮船舶拿捕事件に戻そう。
この船に対し米国は強硬姿勢に出ることなく、釈放に同意。積み荷もイエメンに渡されたのだが、ここで米国務省はこの船の正体を暴露している。……この船はカンボジア船籍だが、乗員の多くは北朝鮮人であり、北朝鮮の港から途中、支那山東省の港に寄港した後にイエメンに向かった……というものだ。
話を整理する。
スカッド・ミサイル15基等の武器を積んだ北朝鮮の船は、船籍はカンボジアのものだった。船員は北朝鮮人であり、途中で支那の港に寄っていた。そしてこれを捕まえたスペイン船の乗員の多くは米国軍人だった。事件は世界中に大きく報道され、北朝鮮の武器輸出が問題となったが、米国政府はこの影に支那北京政府が絡んでいることを察知し、スペイン船を使ってこれを拿捕。船が支那山東省の港に寄港していた事実を明らかにして、「悪の枢軸=テロ国家=北朝鮮」の背後に支那が一枚噛んでいることを宣伝したのだ。

北朝鮮は貿易だけじゃなくて、バリバリの工作活動にもカンボジア船籍船を利用していた模様。なるほど、産経新聞の報道が無かったらここまで判明しなかっただろうな。もっともブン屋さん自身でもっと突っ込んだ記事書けば済んだ話だったのだが・・・。でも正確にはこれ、共同通信提供の記事で、どれだけ載せるかの問題なんだけどさ。「相次ぐ玄界灘海難事故と日本のマスコミ」もそうだったけど、半島勢力と外国船船籍の関係については触れられないタブーがあるのだろうか?