なぜ救出できないのか 北朝鮮を動かすには

(http://www.h7.dion.ne.jp/~b_ribbon/)
町田救う会主催の集会です。パネリストは横田滋・早紀江夫妻と安倍晋三自民党幹事長代理、水野賢一代議士、原口一博代議士、森本敏氏、西岡力氏、重村智計氏に荒木和博氏。
 
いやあ、少し町田という町を甘く見てました。開催時刻の三十分も前に到着すれば十分座れるスペースがあると思いきや、会場はすでに満杯。別室でモニター越しに様子を見る始末です。でも、町田にこれだけ関心を持った人々がまだまだ存在し、集結しているんですから大したものです。やはり安倍自民党幹事長代理の参加、という触れ込みも大きく寄与したんでしょう。会場に入りきれなかった我々に横田夫妻がご挨拶に来て下さいました。

遅れて到着した安倍ちゃんもこの別室に来たけど、写真を撮るヒマがなかった。よく考えたらリアルで安倍議員を見るのは初めてでした。
 
で、ディスカッションを見た感想。油濁法の粗漏を早くから見抜いていた自民党の水野議員や民主党の原口議員らの拉致議連のこれまでの努力、特定船舶入港禁止法案と外為法改正という経済制裁。これらの法案の発動なくして、拉致問題も解決が無い事を改めて認識させられました。
 
しかし、不満が残ります。安倍晋三の政治理念、全ての拉致被害者を救出したいという彼の信念には疑いを持つ人間などいないでしょう。ですが、救う会の西岡さんや荒木さんが集会終了間際に力説した言葉、「日本は既に、拉致被害者を返そうしない北朝鮮と戦争状態にある。それにどう立ち向かうのか」という質問に応えているようには思えず、非常に残念でした。
 
私一人の妄想かもしれませんが、救う会のこのお二人は「安倍さん、一人の議員という存在以上に、あなたは与党幹事長代理として小泉さんにどう働き掛けるおつもりですか?そして次の首相候補としてどういう方針で対処するつもりですか?」という問いかけと“決断”を求める発言だと認識しました。しかしながら、安倍さんは「北朝鮮には断固とした態度で挑むべき」という一般論を繰り返すのみ。会場はそれなりに盛り上がり、惜しみない拍手が送られてたけれど、安倍さん、あなたに求められているのはそんな当たり前の回答じゃないよ。俺が首相ならこうやって拉致被害者を取り戻すんだ!という気概を見せて欲しかった。小泉政権を支える責任ある身として言いたい事を言えない彼の苦しさや、そんな彼に遠慮がちな会場の雰囲気に対する違和感を最後まで拭い去る事が出来ませんでした。せめて会場の観客の方が提言した「経済制裁を求める国会決議」を推進して下さらないでしょうか。
 
六カ国協議は必ず失敗に終わるでしょう。町村さんやヤマタクがいくら「拉致問題を議題に」と言っていても、経済制裁無き協議参加はただ軽んじられ、北朝鮮の手に落ちた韓国や宗主国の中国に弄ばれ、キャッシュディスペンサーよろしく、お金を差し出すだけの悲惨な結果に終わるでしょう。
 
平沼赳夫議員は、かつてアーミテージ国務副長官と会談し、北朝鮮に対する経済制裁について話し合うほどの地位にいましたが、結局首相になれる最大のチャンスを失いました。安倍さん、あなたはこれ以上小泉に従って、そのチャンスを失ってはならない。あなたのお父様の悲劇を繰り返す事になりますよ。そう言いたい。